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離婚(29)・・・内縁その7

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Q29.まだ別れていないのに夫が別の女性と重婚的内縁関係に入った場合、婚姻費用の分担を請求できますか?

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A29.

一.婚姻費用分担請求権

1.法律婚が完全には破綻していないのに、夫が別の女性との間で重婚的内縁関係に入った場合、婚姻費用の分担はどうなるのでしょうか。

2.事例

法律婚の妻Aは、結婚当時から体が弱く、入院が続いた。そこで、夫Bは、両親の勧めで、Aが退院したら離婚して別の女性Cと再婚するという前提で、Cとの内縁関係に入った。

しかし、Aの退院後もBはAとの関係を絶てず、Cの住居とAの住居を行き来するという生活を続けた。

やがて、AとC双方に、子どもが生まれた。

その後、次第にBの気持ちはAから離れ、生活費の支給も途絶えがちになった。

そこで、AからBに対し、Cとの関係を解消して、Aと同居すること及び婚姻費用分担金の増額を請求した。

AおよびCそれぞれについての婚姻費用は、Bによってどのように負担されるべきだろうか。

3.東京家審昭和44年8月20日(家月22−5−65)

「当分の間現状どおり別居を継続せよ」と命じると共に、婚姻費用については、CがAとBが婚姻していることを知りながらBと同棲を始めた事を指摘して、Aに対する婚姻費用の分担額を算定する上でCの存在を考慮する必要はない、としました。

あくまで、Aを優先しつつ、ただCの元にいるBの子どもの養育費用を考慮して、分担額を決定しました。

4.この種の事例については、審判例・決定例の結論は分かれています。その事案ごとに、様々な事情を考慮して、妥当な結論を導かざるを得ないものと思われます。

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離婚(28)・・・内縁その6

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Q28.重婚的内縁とは何ですか?

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A28.

一.事例

A男とB女は法律上の夫婦である。Aの不貞行為等が原因で別居する事になった。しかし、Bは離婚には応じなかった。

やがて、AはC女と同棲するようになった。Cは、Aには、戸籍上の妻がいることは知っていたが、全く形骸化していると思い、やがては正式に入籍してもらえるという気持ちで事実上の夫婦生活を営んできた。

その後、AとCは不仲になり内縁を解消するに至った。Cは財産の分与を求めたのに対し、Aは、重婚関係にある内縁の妻には財産分与を請求する権利はないと主張した。

Cの請求は認められるだろうか。

二.判例

1.AとCのような内縁関係を重婚的内縁といいます。

2.広島高裁松江支決昭和40年11月15日(高民集18−7−527)裁判要旨

一、 相手方に法律上の婚姻関係が存しても、それが事実上離婚状態にあり、且つ、男女が共同生活の本拠を有して相当期間生活を継続し、周囲からも容認されているような状況により、夫婦共同生活の実体があると認められる場合は、右共同生活の解消に際し、民法第768条の類推適用が許される。

二、 前項の場合において、重婚的関係にあることを認識していた者であっても、法律婚が離婚状態に至ったことにつき何等の責任のない者に対しては、同じく民法第768条の類推適用が許される。

三、 いわゆる重婚的内縁の場合には、既に客観的状況において内縁が解消されていることは財産分与請求の要件ではない。

(参考)民法768条1項

協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求する事ができる。

3.東京高決昭和54年4月24日(家月32−2−81)

重婚的内縁の相手方がまさに法律婚が破綻する原因を作った事案

離婚の規定を準用して財産分与の審判を為すべきだとしました。

三.考え方

(1)事実上の離婚及び
(2)内縁の方に夫婦の実質が存在する

という要件のもとで、重婚的内縁にも一定の保護を与えようとするのが、現在の裁判例及び通説の立場です。

以前には、重婚的内縁は公序良俗に反して無効である、と考えられてきました。

しかし、現在では、法律婚が事実上の離婚にいたっていれば、重婚的内縁を通常の内縁と同様に保護すべき要請の方が公序良俗の判断に優越する、と考えられています。

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離婚(27)・・・内縁その5

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Q27.遺族給付・死亡退職金とは何ですか?

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A27.

一.死亡退職金

1.労働者が在職中に死亡すると労働契約は終了します。

2.このような、死亡による契約終了を支給事由とする退職金を死亡退職金といいます。

3.就業規則等で、「遺族にこれを支給する」とあった場合「遺族」とは、はたして、相続人なのか、それとも生活を共にしていたものなのかが争われます。

二.判例

1.事例


大学教授をしていたAが死亡した。内縁の妻Bと、Aの養子C(相続権を有する)との間で、死亡退職金がどちらに帰属するかが争われた。大学の退職金規定は「遺族にこれを支給する」とだけ定めていた。

2.最判昭和60年1月31日(家月37−8−39)

一・二審

遺族」とは民法の相続人の事である。と述べて、Cを勝たせました。

最高裁

死亡退職金は専ら職員の収入に依拠していた遺族の生活保障を目的としており、受給権者たる遺族は固有の権利としてこれを取得する。
と述べてBの主張を認めました。

三.内縁に認められる効果1.法律婚の効果の中で、従来型の内縁(届出が欠けるだけの婚姻)に認められるもの。

(1)同居・協力・扶助義務
(2)貞操義務
(3)婚姻費用分担義務
(4)日常家事債務の連帯責任
(5)夫婦別産制と帰属不明財産の共有推定
(6)財産分与と不当な破棄への救済
(7)第三者の不法行為に関する救済

2.法律婚の効果のうち内縁には認められないもの。

(1)氏の変更
(2)成年擬制
(3)子の嫡出性
(4)親権の所在(非嫡出子の親権者は原則として母)
(5)姻族関係の発生
(6)相続権
等があります。

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Q26.内縁配偶者の居住権についてどのような保護が与えられていますか?

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A26.

一.借家権の援用

1.法律上の夫婦が借家に居住している場合、夫が死亡すると妻は借家権を相続します。

2.これに対し、内縁の妻には相続権はないので、内縁の夫が死亡した時、妻の居住は保護されません。

3.そこで、昭和41年の借家法改正で、借家人が相続人なしで死亡した時は、内縁配偶者および事実上の養子に借家権を承継させる事を認めました。

4.しかし、相続人がいる場合には借家権は相続人に相続されてしまいますが、内縁の配偶者を保護する道はないのでしょうか。

二.判例

1.最判昭和42年2月21日(民集21−1−155)

「家屋賃借人の内縁の妻は、賃借人が死亡した場合には、相続人の賃借権を援用して賃貸人に対し当該家屋に居住する権利を主張することができるが、相続人とともに共同賃借人となるものではない。」

2.最判昭和39年10月13日(民集18−8−1578)

死亡内縁者の持ち家に生存内縁者が生活していた場合には、相続人からの明け渡し請求が権利濫用とされることがあります。

「 内縁の夫死亡後その所有家屋に居住する寡婦に対して亡夫の相続人が家屋明渡請求をした場合において、右相続人が亡夫の養子であり、家庭内の不和のため離縁することに決定していたが戸籍上の手続をしないうちに亡夫が死亡したものであり、また、右相続人が当該家屋を使用しなければならない差し迫つた必要が存しないのに、寡婦の側では、子女がまだ、独立して生計を営むにいたらず、右家屋を明け渡すときは家計上相当重大な打撃を受けるおそれがある等原判決認定の事情(原判決理由参照)があるときは、右請求は、権利の濫用にあたり許されないものと解すべきである。」

3.最判平成10年2月26日(民集52−1−255)

「内縁の夫婦がその共有する不動産を居住又は共同事業のために共同で使用してきたときは、特段の事情のない限り、両者の間において、その一方が死亡した後は他方が右不動産を単独で使用する旨の合意が成立していたものと推認される。」

このように判断し、従前と同一の目的、態様の無償使用を継続する事を認め、内縁の妻を保護しました。

ただし、不動産は共有ですので、相続人からの分割請求には応じなければなりません。

この辺が、内縁の妻の保護の限界といったところです。

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離婚(25)・・・内縁その3

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Q25.内縁が解消になったら財産分与請求をする事ができますか?

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A25.

一.〈事例〉

1.AはBと結婚して二人の子どもCとDをもうけ、タクシー会社を経営していた。結婚後24年ほどしてAはサウナの従業員Eと親密な関係になって、一定の生活費を援助するようになった。

2.やがて、Bが病死してからは、AはEと共に過ごす時間が多くなっていった。

3.Eは病気がちになったAが入退院を繰り返しながら死亡するまで10年以上にわたって、看病を含む身の回りの世話をした。

4.Aの死後、Eは、Aの相続人CとDに対してAの財産の財産分与を求めた。認められるだろうか。

二.最判平成12年3月10日(家月52−10−81〔百選20〕)

「内縁の夫婦の一方の死亡により内縁関係が解消した場合に、法律上の夫婦の離婚に伴う財産分与に関する民法768条の規定を類推適用することはできないと解するのが相当である。

民法は、法律上の夫婦の婚姻解消時における財産関係の清算及び婚姻解消後の扶養については、離婚による解消と当事者の一方の死亡による解消とを区別し、前者の場合には財産分与の方法を用意し、後者の場合には相続により財産を承継させる事でこれを処理するものとしている。

このことにかんがみると、内縁の夫婦について、離別による内縁解消の場合に民法の財産分与の規定を類推適用することは、準婚的法律関係の保護に適するものとしてその合理性を承認しうるとしても、死亡による内縁解消の時に、相続の開始した遺産につき財産分与の法理による遺産清算の道を開く事は、相続による財産承継の構造の中に異質の契機を持ち込むもので、法の予定しないところである。」

三.

結局、届出をしていないと、AとEのこれだけの関係であっても、相続の効果を受けられない事になります。

婚姻届なんて単なる形式だよ、と届出をあなどっては痛い目にあいます。

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離婚(24)・・・内縁その2

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Q24.現代の内縁関係の特徴は何ですか?

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A24.

一.現代の内縁問題

1.第二次世界大戦後、家族法は改正され、婚姻の届出に関して、前回述べたような制度的な阻害要因はなくなりました。

2.又、国民の意識も、届出になじみ、届出の履行は確実に浸透し、内縁率も低下してきました。

3.しかし、依然として、内縁はなくなることなく形を変えて存続しています。

二.現代の内縁の3つの要因

1.婚姻障害(重婚禁止など)があるために婚姻届が出せない場合

2.届出を出す気は有るが、単に手続き上の理由から遅れている場合

(例)

・新婚旅行から帰ってから出そうと思っている場合

・証人の印鑑を貰うのに手間取っている場合
など

3.同棲して共同生活を営む意思はあるが、法律に縛られたくないなどの理由から届出をしない場合

三.現代型内縁の扱い1.婚姻障害がある内縁

民法はこのような男女関係を好ましいものと見ていないので、無条件に婚姻と同様な効果は与えられません。ただ、婚姻障害にも様々な類型があるので、個別に検討する必要があります。

東京高決昭和54年4月24日(家月32−2−81)

「(法律上の)婚姻関係の方が夫婦としての実を失って事実上の離婚状態にあるのに対し、その婚姻外の男女関係にこそ夫婦としての実が認められる時はこの男女関係は、重婚的ではあれ内縁関係に他ならない」として

(1)事実上の離婚

および

(2)内縁のほうに夫婦の実質がある

という要件のもとで、財産分与について通常の内縁と同様な保護を与えました。

2.手続き上の理由による内縁

・たとえば、新婚旅行中に夫が事故死した場合等に問題が生じます。

基本的には、準婚として扱い損害賠償請求等が認められるケースが多いと思われます。

3.「主義としての内縁」(事実婚)

この点に関しては具体的に検討する必要性があります。

・自由に共同生活を解消できるところにメリットを見出して同棲生活を送っているカップルに、同棲の不当破棄に対する保護を与える事は余計なお世話というものです。

ただ、最初はそのつもりでも、いつの間にか一方が切実に入籍を望んでいた場合は、別に考慮する必要性があります。

・夫婦別姓を実現するためだけに婚姻届を出していないのであれば、内縁としての保護を与えることについては問題ないでしょう。

・男女の結合に関する国家の介入を拒否したいというのであれば、内縁扱いしないのが当事者の意思に合致するといえます。

このように、今日では、一口に内縁といっても様々なケースがありますので、内縁の類型に応じて、かつ個別ケースごとに当事者の真意を考慮しながら内縁として婚姻に準じた保護を与えるかどうかを考える必要があります。

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離婚(22)・・・離婚後の氏

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Q22.離婚後の氏はどうなりますか?

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A22.

一.氏

1.以前は「婚姻によって、氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する」
とだけ定められていました。

2.しかし、離婚の際に当然に氏が婚姻前に戻るのでは、婚姻中の氏で社会的活動をしている女性にとって不都合です。

3.そこで、昭和51年に767条が改正され、2項が追加され「前項の規定によって婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から3か月以内に戸籍法の規定によって届け出る事によって、離婚の際に称していた氏を称することができる」こととしました。(婚氏続称といいます)

4.この制度を、離婚した妻の3分の1以上が利用しています。

二.離婚の際、婚氏続称をしたが、やはり婚姻前の氏に戻したいと考えた場合

1.氏の変更は、戸籍法107条の手続きでできますが、要件は厳格です。

2.つまり、「やむを得ない事由」と家庭裁判所の許可が必要になります。

3.しかしながら、離婚の日から3か月以内に長期的な展望にたった判断はなかなかできません。

4.この要件を、緩和して氏の変更を認める決定が出ています。

(東京高決昭和58年11月1日家月36−9−88、大阪高決平成3年9月4日判時1409−75等)

〈参考〉

戸籍法107条1項

「やむを得ない事由によって氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は,家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない」

戸籍法77条の2

「民法第767条第2項の規定によって離婚の際に称していた氏を称しようとする者は、離婚の年月日を届出書に記載して、その旨を届出なければならない。」

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離婚(23)・・・内縁

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Q23.内縁とは何ですか?

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A23.

一.内縁とは

1.内縁とは、婚姻の社会的実体はあっても、婚姻届が出されていない男女の関係をいいます。

2.届出が婚姻の要件である以上、理論的には、いくら社会的実体があっても、婚姻としての法的効果は認められない事になります。

3.しかし、現実には理論をそのまま貫くには、多くの困難が伴います。

二.内縁が生じる理由

1.旧法時代は、「家」制度が支配していましたから、結婚式を挙げても婚姻届を出す事ができない場合が少なくありませんでした。

たとえば、

(ア)婚姻には、戸主の承諾が必要なのにそれが得られない

(イ)法定推定家督相続人である長男と長女は結婚できない

(ウ)家風に合うかどうかあるいは「家内和熟」の見込みが確立するまで届出を遅らせる

(エ)子どもができるかどうか確認するまで届出を遅らせる

(オ)届出そのものが国民の意識になじんでいなかった為に届出を出さない(式の方を重要と考えた)

2.このような場合に、届出がない以上法的保護を与えないと割り切る事は困難です。

3.判例は、このような場合婚姻予約が為された関係であるとして、契約法の法理から保護を与えようとしました。

4.つまり、たいした理由もなく、内縁関係を一方的に解消すれば、不法行為による損害賠償責任を認めようとしたわけです。

5.しかし、学説は、「婚姻の予約」というのは、実態に合わないとして反対しました。

6.つまり、内縁関係にある夫婦は将来結婚しようとする意思を持っているのではなく、既に結婚しているつもりなのであるから、婚姻予約ではなく、内縁を、婚姻に準ずる関係(準婚関係)と捉えて婚姻に準じた保護を与えるべきだと主張しました。

三その後の判例

1.その後、判例は次第に学説に歩み寄り、単なる婚姻予約ではなく、準婚関係として捉えるようになっていきました。

2.大判大正8年5月12日(民録25-760)

・内縁の妻と情を通じた男に対する内縁の夫からの損害賠償請求を認めました。

3.大判昭和7年10月6日(民集11-2036)

・内縁の夫の事故死に対して、内縁の妻からの扶養請求権喪失を理由とする損害賠償請求を認めました。
(但し、結論的には和解によって、これが放棄されたとしました)

4.最判昭和33年4月11日民集12-5-789〔百選19〕)

・内縁を「婚姻に準ずる関係」と認め、内縁の不当破棄に対して不法行為責任も生ずることを認めると共に、さらに、760条の婚姻費用分担義務の準用も肯定しました。

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離婚(21)・・・監護費用(養育費)

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Q21.監護費用(養育費)はどのように決定するのですか?

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A21.

一.監護費用

1.養育費

離婚により、親の一方が子を引き取り監護する事になると、その費用をどちらがどの程度負担するかが問題となります。

離婚しても、親の子に対する扶養義務がなくなる訳ではないので、親は子が親と同程度の生活ができるように費用を負担する義務を負います。

例えば、母親が親権者として子どもと同居している場合に、父親が毎月一定額の養育費を送金するといったふうに行なわれます。

その負担については、先ず、協議で定め協議が調わない時は家庭裁判所が定めます。

養育費は通常「成年に達する日の属する月まで」の支払とするのが一般的ですが、高校卒業まで、とか大学卒業まで、というような合意をする事もできます。

2.養育費算定表

子の養育費については、東京・大阪の家庭裁判所の裁判官による共同研究の結果、作成された「養育費算定表」が参考になります。

ネット上でも公開されていますので、興味のある方は「養育費算定表」と検索してみてください。

二.養育費の履行確保

1.家事審判法上

(1)履行状況の調査及び履行の勧告
(2)履行命令
(3)寄託
からなる履行確保制度が定められています。

2.人事訴訟法改正によって婚姻取消しまたは離婚の訴えによる附帯処分について,同様な履行確保制度が定められました。

三.養育費支払の実情について(最高裁判所事務総局家庭局平成13年8月実施)

1.期限どおり全額受け取っている 50%
2.期限どおりではないが全額受け取っている 20%
3.一部について受け取っている 24%
4.全く受け取っていない 6%

四.養育費の不履行の理由

1.調停成立の段階で義務者が、離婚の交換条件として明らかに支払い困難な金額を約束するもの

2.離婚前からの多額の借金の返済に追われ、調停成立開始当初から支払困難となるもの

3.金銭的感覚や約束事にルーズであったり、計画性や将来の見通しを持たずにその場しのぎの返答をしがちなどの義務者の性格・行動計画に問題があるもの

4.調停成立後の義務者の転職、失業等の義務者の就業状態の変化等により収入が激減するもの

5.義務者の再婚又は同棲により同居家族が変化し、相手の理解や協力が得られないもの

6.権利者の再婚又は同棲のうわさを聞いた義務者が支払を止めるもの

7.子との面接交渉に関する調停条項の定めの有無にかかわらず、子との接触を拒否した権利者に対する報復として支払を止めるもの

などの不履行原因が指摘されています。

五.改正民事執行法

1.一定の定期金債権(a.夫婦間の扶助義務、b.婚姻費用分担義務、c.子の監護に関する義務、d.扶養義務)について不履行がある場合には、確定期限の到来していない将来の定期金についても債権執行ができるものとしています。

2.又、この実効性をより強固にするために、差し押さえ禁止債権に関する例外的取り扱いも許容する事とし、当該債権の支払期に受けるべき給付の2分の1に相当する部分について差し押さえる事ができるようになりました。

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離婚(20)・・・面接交渉権

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Q20.面接交渉権とは何ですか?

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一.面接交渉権

1.面接交渉権とは、子どもを現実に監護教育していない親が、その子に会ったり、コミュニケートしたりすることのできる権利をいいます。

2.条文上はそのような権利を正面から認めるものはありませんが、実務上、子の監護に関する処分として、家事審判事項とされています。

3.アメリカでは面接交渉権が広く認められていて、子どもは母親がひきとって、月に何回かは父親と過ごす事を認める、といった扱いがなされています。

4.しかし、日本では、自分たちの都合で離婚した親たちが、子の福祉を最優先しないで、親の権利として面接交渉権を持ち出すのに好意的でない意見が強くあります。

5.日本では、子の健全な成長のためには、基本的に親子の愛情が安定した継続性をもっている事が必要であるとして、子の日常生活の中で接触を持たない親が断片的に接触を持つのは好ましくないという主張もなされています。

6.しかし、欧米の研究では、離婚後に監護権を持っていない親と子が継続的に接触する事がかえって子の成長や発達に好結果をもたらすとの主張が多く為されています。

二.判例

1.家裁や高裁の裁判例では、親権・監護権のない親に面接交渉を認めたものもありますが、それが子どもに有害であるとして、取り消された例もあります。

2.最決平成12年5月1日(民集54−5−1607〔百選38〕)

事例:

婚姻関係が破綻して父母が別居状態にある場合に子と同居していない親と子の面接交渉について家庭裁判所が相当な処分を命ずることができるでしょうか。

要旨:

「婚姻関係が破綻して父母が別居状態にある場合に、子と同居していない親と子の面接交渉につき父母の間で協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、民法七六六条を類推適用し、家事審判法九条一項乙類四号により、右面接交渉について相当な処分を命ずることができる。」

〈参考〉

民法766条

1項

父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者その他監護について必要な事項は、その協議で定める。協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定める。

2項

子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の監護すべきものを変更し、その他監護について相当な処分を命ずる事ができる。

3.最高裁判所は、面接交渉の権利性について、この事件で初めて判断を下しました。

4.親の権利としてではなく、766条2項として処理される子の監護についての処分と位置づける立場を明確にしました。

5.多くの家庭裁判所の実務を追認するものといえ、妥当な判決という事ができます。

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離婚(19)・・・親権者・監護者

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Q19.離婚に際して親権者・監護者はどうやって決まるのですか?

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A19.

1.親権者

(1)離婚の際に子供をどちらが引き取るかは重要な問題です。

(2)協議離婚の場合は、未成年の子がいるときは、父母の一方を親権者と定めなければならず、この記載がないと離婚届は受理されません。

(3)裁判離婚の場合は、裁判所が父母の一方を親権者と定めます。

(4)親権は定義するのは難しいのですが、あえて定義すると、「子供に対する引き受け責任を履行するために、親が保有している子供の利益に関する裁量権限」とでもなるでしょう。

2.監護者

(1)協議離婚の場合、子の監護者を協議で定めます。

(2)協議が調わないとき、又は協議できない時は家庭裁判所が定めます。

(3)子の利益のために必要があるときは、家庭裁判所は監護者を変更し、その他監護について相当な処分を命ずる事ができます。

(4)親権は財産管理権と身上監護権を含みますが、その監護権を一方の親に与えうる事を規定しています。

(5)しかし、実務家の意見としては、子供の監護教育という点からは、親権者と監護者が分離するのは望ましくないという意見が多いといえます。

(6)家事審判規則によると、子が15歳以上の場合にはその子の陳述を聴かなければなりません。

(7)しかしながら、15歳未満であっても、自らの意思を表明できるのであれば、親に支配されていない環境で自由になされた意思は尊重されるべきでしょう。

3.親権者・監護者の割合(全家庭裁判所)

平成16年司法統計年報・家事編(第22表)によると、調停や審判を経た離婚の全体の中で、未成年の子の処置をすべき件数は19,618件で,親権者と監護者の割合は次の通りです。

父を親権者と定めたもの 2,562件 うち母を監護者 258件

母を親権者と定めたもの 17,628件 うち父を監護者 26件

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Q18.財産分与についてのその他の問題点について

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A18.

財産分与については、いくつか重要な最高裁の判例がありますので紹介したいと思います。

一.財産分与と詐害行為

1.事例

AとBは夫婦であり、5人の子供がいる。

Aは家業のクリーニング店を妻Bに任せ、自身は不動産業などの仕事を始めた。

その後AはCと情交関係を結び子供までもうけた。

その後Aの事業は不振に陥り倒産した。

Aは多額の借財を抱えている。

BはAと離婚し5人の子供たちと一緒に家業のクリーニング店で生計を立てていこうと決意した。

そこで、財産分与として、唯一のめぼしい財産である上記クリーニング店の土地建物の登記をAからBに移転した。


Aの債権者はこの行為を詐害行為であるとして取消しを求めた。

認められるか。

(参考)
民法424条1項前段(詐害行為取消権)


債権者は、債務者が債権者を害する事を知ってした法律行為の取消しを裁判所に請求することができる。

2.最判昭和58年12月19日(民集37−10−1532)

「分与者が既に債務超過の状態にあって当該財産分与によって一般債権者に対する共同担保を減少する結果になるとしても、それが民法768条3項の規定の趣旨の反して不相当に過大であり、財産分与に仮託してされた財産分与であると認めるに足りるような特段の事情のない限り、詐欺行為として、債権者による取消しの対象となりえないものと解するのが相当である」としました。

二.財産分与と債権者代位権

1.事例

A男は、実家が事業を営むB女の家に婿入りした。

約7年半後に離婚したが、事業用に取得しB名義になっている不動産の登記が離婚直前にBの母親名義に移されたので、Aは審判に係っている財産分与請求権を被保全債権として移転登記の抹消を求めた。

認められるか。

(参考)
民法423条1項前段


「債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。」

2.最判昭和55年7月11日(民集34−4−628)

「離婚によって生ずることあるべき財産分与請求権は、一個の私権たる性格を有するものではあるが、協議あるいは審判等によって具体的内容が形成されるまでは、その範囲及び内容が不確定・不明確であるから、かかる財産分与請求権を保全するために債権者代位権を行使することはできないものと解するのが相当である。」

三.財産分与と税

1.事例

銀行員Aは職場の部下Bと親密な関係になり、妻Cと協議離婚することになった。

その際AはBとともに裸一貫で出直す決意で自己の特有財産である不動産全部を財産分与としてCに譲渡する旨合意した。

Aは当初、本件財産分与についてはCに課税されるものと考えていたが、その後、Aに約2億円の譲渡所得税が課税される事を知り、錯誤による無効を主張した。

認められるだろうか。

2.最判平成元年9月14日(判時1336−93)

「ACともにCに課税される事を前提にしており、その旨が黙示的に表示されていた」として、Aの主張を認めました。

3.財産分与に際して分与者に譲渡所得税がかかることには批判があります。しかし、分与者に譲渡所得税が係る点に関しては確定した判例になっています。

4.最判昭和50年5月27日(民集29−5−641)

要旨:

1、譲渡所得に対する課税は、資産の値上りによりその資産の所有者に帰属する増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会に、これを清算して課税する趣旨のものである。

2、所得税法三三条一項にいう「資産の譲渡」とは、有償無償を問わず、資産を移転させる一切の行為をいう。

3、財産分与としてされた不動産の譲渡は、譲渡所得課税の対象となる。

4、「財産分与に関し右当事者の協議等が行われてその内容が具体的に確定され、これに従い金銭の支払い、不動産の譲渡等の分与が完了すれば、右財産分与の義務は消滅するが、この分与義務の消滅は、それ自体一つの経済的利益ということができる。

したがつて、財産分与として不動産等の資産を譲渡した場合、分与者は、これによって、分与義務の消滅という経済的利益を享受したものというべきである。

してみると、本件不動産の譲渡のうち財産分与に係るものが上告人に譲渡所得を生ずるものとして課税の対象となるとした原審の判断は、その結論において正当として是認することができる。」

四.気をつけたい点

このように、財産分与に際して全財産を分与してしまうとその後で、分与者に譲渡所得税が課されますので注意が必要です。

財産分与に関しては、専門家のアドヴァイスを受けたほうが賢明だと思います。

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離婚(17)・・・財産分与額の決定と実現

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Q17. 財産分与額はどのように決定されるのですか?

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A17.

一.協議

1.財産分与について当事者間の協議が調えばそれによって財産分与が為されます。
2.離婚期間中に夫婦で築いた共有財産を、離婚の際に清算します。
3.預貯金、不動産といった具体的財産以外に、将来の退職金や年金なども分与の対象となります。
4.平成19年4月からはいわゆる「年金分割」が施行予定です。
5.離婚の時から2年を経過すると請求権は消滅するので注意が必要です(除籍期間)

二.調停・審判

1.財産分与について当事者間に協議が調わない時、または協議をすることができないときは、家庭裁判所に協議に代わる処分を請求できます。これは、協議離婚でも裁判離婚でも同様です。

2.「処分」とは、審判手続きですが、離婚訴訟に附帯して、人事訴訟法による判決手続きで財産分与を求める事も認められています。

3.いずれの場合も、まず調停を経るのが普通です。(判決を求める場合は調停前置主義が適用されます。)

4.家庭裁判所は、財産分与の有無、分与の額、方法を定める際には、「当事者双方がその協力によって得た財産その他一切の事情を考慮」して、決定します。

5.財産分与の調停が成立すると、確定した審判と同じ効力を持ちますので、確定判決と同様の執行ができます。

6.さらに、審判の場合に認められる特殊の履行確保手段も与えられます。

三.履行確保制度

1.家事事件の場合、通常その額は大きくなく、しかも資力の関係で分割払いや定期金給付の形をとることが少なくありません。

2.これは、義務者の怠慢を発生しやすいといえますが、通常の執行手続きでは、手間と時間がかかって、実効的ではありません。

3、しかし、この種の給付は権利者側にとっては死活問題となる事が少なくありません。

4.そこで、特別の履行確保のための制度が用意されています。

5.すなわち、履行状況の調査、履行勧告、履行命令、家庭裁判所への寄託命令等です。

6.履行命令に正当な理由なく従わない場合は10万円以下の過料に処せられます。

7.これらの制度はいずれも最終的には任意の履行が為されなければ、実効性がありません。

8.そこで、少額の定期金債権の執行をより安価かつ迅速に行なえるようにする制度も用意されています。

9.平成15年の民事執行法改正により、この種の定期金債権の履行確保のために、弁済期の到来していない分についても、債権者の給料債権を将来にわたって差し押さえる事が認められました。

四.判決

1.財産分与請求は、本来は審判事項です(いわゆる乙類事件)。

2.しかし、家庭裁判所に離婚訴訟を起こした時に、それに附帯して財産分与を申し立てることが認められています。

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Q16.財産分与請求権とは何ですか?

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A16.

一.財産分与請求権

1.民法768条第1項

「離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる」

では何故離婚に際して、一方が他方に財産の給付を請求できるのでしょうか。

その法的性格に関しては、通常次の3つが挙げられています。

(1)婚姻中に形成された財産関係の清算(清算的要素
(2)離婚後の他方配偶者の生活保障(扶養的要素
(3)個別的有責原因に対するあるいは離婚自体に対するものも含め精神的苦痛に対する慰謝料 (慰謝料的要素

2.民法第768条第2項

「前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わない時、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求する事ができる。ただし、離婚の時から2年を経過した時はこの限りでない。」

3.民法第768条第3項

「前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。」

この規定は、財産分与が清算の要素を有する事を前提としています。したがって、財産分与とは、婚姻継続中に取得した財産につき、妻の内助の功等を評価してなされる清算であるということができます。

妻の持分がいくらかについては、裁判例の多くは具体的に妻の貢献度(寄与度)を評価しています。その割合は、共稼ぎか、家業への協力があったか、専業主婦かで異なります。

具体的には、50%ないし、それに近い寄与度を認める裁判例が多くなっています。

二.事例

1.夫の不貞行為が原因で、夫婦が協議離婚をする事になった。

妻は離婚を早く成立させたいために、不当に少額の財産分与に甘んじた。

このような場合に、離婚が成立した後で、あらためて、慰謝料請求訴訟を起こして不足額を補う事ができるでしょうか。

2.最判昭和46年7月23日(民集25−5−805〔百選16〕)

「すでに財産分与がなされた場合においても、それが損害賠償の要素を含めた趣旨とは解されないか、または、その額および方法において分与請求者の精神的苦痛を慰謝するに足りないと認められるものであるときは、右請求者は、別個に、相手方の不法行為を理由として離婚による慰謝料を請求することを妨げられない。」

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離婚(15)・・・離婚原因その6

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Q15.DV(ドメスティック・バイオレンス)の実態は?

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A15.

一.被害の実態

1.命の危険を感じる暴行経験あり 4.4%
2.医師の治療が必要な暴行経験あり 2.7%
3.身体に関する暴行経験あり 15.5%
4.性的な行為の強制経験あり 9.0%
(平成15年度内閣府調査・調査対象・既婚女性)

二.様々な暴力の形態

DVの暴力は身体的な暴力に限らず様々な形態があります。

(1)身体的暴力

・殴る、蹴る
・首を絞める
・階段から突き落とす

(2)経済的暴力

・生活費を渡さない
・外で働く仕事を妨害する
・家計を厳しく管理する

(3)精神的暴力

・なんでも従わせる
・発言権を与えない
・罵詈雑言を浴びせる
・夜通し説教をして眠らせない

(4)性的暴力

・性行為の強要
・中絶の強要
・子供ができないことを一方的に非難する

(5)子供を巻き込んだ暴力

・子供に暴力をみせる
・子供を危険な目に合わせる
・子供に暴力を振るうと脅す

三.DVを許してきた社会構造

1.DVは、被害者のほとんどは女性です。腕力では、男にかなわない事が多いというだけでなく、長い間、「夫を立て家の中を守るのが女性の役割」という社会構造そのものが、家庭内の出来事を外に出すのは恥といった文化を生み出しました。

2.こういった社会構造は暴力を生み出しやすい環境となり、被害を潜在化させてきました。

3.暴力の根絶は、重要な課題であり、暴力は立派な犯罪です。暴力は何より、相手の尊厳を傷つけ、重大な人権侵害になります。

4.夫やパートナーなど親しい間柄にある人からの暴力は、女性の尊厳が踏みにじられ、しかも外部からは、発見しにくいという深刻な人権侵害です。

5.暴力は繰り返されると、だんだんエスカレートするという傾向があります。DVの被害の深刻化を防ぐためには、早期の対応が何より大切になります。

四.DV防止法の役割

1.DVは、これまではたんなる家庭内のこととして片付けられ、放置されてきました。しかし、被害者は、身体的のみならず、精神的にも大きな傷を負います。ただの「夫婦喧嘩」では片付けられない、そしてきわめて身近な問題がそこにはあります。

2.今回の改正により、国及び地方公共団体、配偶者暴力相談支援センター、各市町村の相談コーナー、警察機関、民間団体等は互いの連携をより強固にし、ある程度実効性の高い支援体制を整えつつあります。

3.もしお困りの方がございましたら、各相談窓口に手遅れになる前に一度相談される事をおすすめします

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離婚(14)・・・離婚原因その5

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Q14.DV(ドメスティック・バイオレンス)防止法とは何ですか?

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A14.

一.DV防止法

1.配偶者からの虐待は離婚原因となります。

2.近年、とりわけ夫の妻に対する暴力から妻を守る事が社会の責務として意識されるようになりました。

3.そこで、2001年に議員立法でいわゆるDV防止法(「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」)が成立し、同年10月から施行されました。

4.この法律は、今まで家庭内に潜在してきた女性への暴力について、女性の人権擁護と男女平等の実現を図るため、夫やパートナーからの暴力の防止、及び被害者の保護・支援を目的に作られました。

5.しかし、離婚した夫には適用されないなど問題点も多く見受けられました。

5.そこで、2004年6月に改正され、同年12月2日から改正法が施行されました。

二.改正法の概要

1.「配偶者からの暴力」とは

(1)改正前には「身体に対する暴力」に限られていましたが、改正法において「精神的暴力・性的暴力も含む」と定義されました。なお、保護命令等に関する規定については「身体に対する暴力」のみを対象としています。

(2)婚姻関係にある間柄の暴力だけでなく、婚姻の届出をしていない「事実婚」の関係にある暴力も含まれます。

(3)又、今回の改正により、離婚後(事実婚状態の解消後)も引き続いて暴力を受ける場合も対象となりました。

2.配偶者暴力相談支援センター

(1)今回の改正により、都道府県だけでなく、市町村でも配偶者暴力支援センターの機能を果たす事が出来るようになりました。

(2)センターの業務として新たに、被害者の自立生活促進のための就業促進、住宅確保、援護等に関する制度の利用についての情報提供、助言、関係機関との連絡調整その他の援助という風により具体的な支援策が定められました。

(3)また、センターはその業務を行なうにあたっては、必要に応じ、民間団体との連携に努める事が新たに規定されました。

3.保護命令

(1)被害者が配偶者からの更なる身体に対する暴力によりその生命又は身体に重大な危害を受ける恐れが大きい時は、裁判所は被害者からの申し立てにより、加害者に対して、「接近禁止命令」と「退去命令」を出す事ができます。

(2)加害者は、これまでは、婚姻関係または事実婚の関係にあるものが対象でしたが、今回の改正で、元配偶者も含むことになりました。

(3)接近禁止命令とは、加害者に被害者への身辺への付きまとい等を6ヶ月間禁止するものです。

(4)今回の改正で、被害者だけでなく、被害者と同居する子についても禁止命令を出す事が可能になりました。また、再度の申し立ても可能です。

(5)退去命令とは、加害者に、2ヶ月間、住居からの退去を命ずるものです。今回の改正で、再度の申し立ても可能となりました。

(6)なお、保護命令に違反したものは、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます。

4.被害者の自立支援

(1)改正DV防止法では、国及び地方公共団体の責務に、被害者の自立支援を含む被害者の保護を明記しました。

(2)また、配偶者暴力相談支援センターの業務内容や福祉事務所による自立支援も明記されました。

5.被害者への適切な対応

(1)改正DV防止法では、被害者からの苦情の適切かつ迅速な処理が明記されました。

(2)また、職務関係者による配慮の規定に、今までの、被害者の心身の状況や置かれている環境を踏まえた上で、国籍や障害の有無を問わず被害者の人権を尊重し、安全の確保・秘密の保持に充分な配慮をするように明記されました。

6.証拠保全の必要性

(1)暴力を受けた時は、身体的な暴力の時は、医者の診断書を貰って置いてください。

(2)精神的な暴力のときは、録音、ビデオでの撮影、毎日メモに残す、等の事をして置かないと、証明ができず、仮に何もしていないと、相手に開き直られると、どちらが本当かの判断に関係機関が迷います。

(3)困った時は、ためらわず、関係機関に相談をしてください。それが、被害を最小限にとどめる最良の方法です。

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離婚(13)・・・離婚原因その4

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Q13.その他婚姻を継続しがたい重大な事由とは何ですか?

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A13.

一.重大な事由

1.民法第770条の1号から4号までの事由がなくても、「その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき」には訴訟で離婚請求することができます。

2.民法第770条

夫婦の一方は、左(次)の場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一. 配偶者に不貞な行為があったとき。
二. 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
四. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五. その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき。

3.第5号は立法の経緯から一般的破綻主義を宣言した規定と考えられていて、包括的な離婚原因です。

二.第5号に含まれる離婚原因

1.1号や2号の列挙に含まれないもの。

・配偶者の重大な犯罪行為(殺人)
・重大な侮辱・虐待

2.いわゆる「破綻」

婚姻の破綻」とは、夫婦が婚姻継続意思を実質的に失っており、婚姻共同生活を回復する事が不可能である事が客観的に判断できる状態のことを言います。

・浪費癖や怠惰
・何らかの病気・性的欠陥
・性格の不一致

3.破綻が客観的に認定されるためには、一定の期間の経過が不可欠なファクターです。

三.有責配偶者からの離婚請求

有責配偶者からの離婚請求が認められるためには

1.「相当の長期間の別居」
2.未成熟子の不存在
3.相手方配偶者が苛酷な状態に置かれる等、著しく社会正義に反する特段の事情の不存在

という要件を課して判例は認めています。

四.「相当の長期間

1.どの位の期間の別居が「相当の長期間」なのかは、単に相当の長期間に及ぶかどうかだけでなく、他の条件との相関関係で離婚の可否が判断されます。

2. ・最判昭和62年11月24日(判時1256−28) :30年
・最判昭和63年 2月12日(判時1268−33) :22年
・最判昭和63年 4月 7日(判時1293−94) :16年
・最判昭和63年12月 8日(家月41—3—145) :10年3月
・最判平成 2年11月 8日(判時1370−55) : 8年

生活費負担・不貞関係解消・財産関係の清算に誠意ある等のため肯定。

3. ・最判平成 5年11月 2日(家月46−9−40): 9年 8月

双方有責として肯定

4. ・最判平成 6年 2月 8日(判時1505−59):13年11月

未成熟子もいるが、送金・養育にも無関心ではなく、離婚に伴う経済的給付にも期待できるため、肯定。

五.結局、自分が浮気をしておいて、相手に離婚を請求する事は、協議離婚ではなくて裁判離婚という事になると、10年近くの別居期間と相当の条件が調わないと認められないと言うことになります。

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離婚(12)・・・離婚原因その3

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Q12.相手が回復の見込みのない強度の精神病にかかると離婚できますか?

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A12.

一.回復の見込みのない強度の精神病

1.「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき」は、訴訟で離婚を求める事ができます。

2.不治の精神病にかかり,意思を表示する事もできない病人に対して、他方配偶者からもう世話をしたくない、自由になりたいといっている以上、むりやり婚姻を継続させても病人のためにならないし、相手から離婚の同意を最早もらえない他方配偶者も可愛そうです。しかも、経済的問題は別に処理可能です。それならば、婚姻の破綻を離婚原因として認める以上,精神病離婚を認めるのは当然である、という考え方があります。

3.他方、婚姻の効果には協力義務があり、配偶者が強度の精神病にかかるというのは、他の疾病と同様、まさに協力義務が発生している場面なのだから、簡単には離婚を許すべきではない、という考えが方もあります。

二.判例

1.最判昭和33年7月25日(民集12−12−1823)

妻の精神病を理由とする夫からの離婚請求に対し、民法770条2項を使ってこれを排斥しました。

民法770条2項

「裁判所は、前項第1号乃至第4号の事由があるときでも、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認める時は、離婚の請求を棄却する事ができる。」

要旨

「民法七七〇条は、あらたに「配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込がないとき」を裁判上離婚請求の一事由としたけれども、同条二項は、右の事由があるときでも裁判所は一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは離婚の請求を棄却することができる旨を規定しているのであつて、民法は単に夫婦の一方が不治の精神病にかかつた一事をもつて直ちに離婚の訴訟を理由ありとするものと解すべきでなく、たとえかかる場合においても、諸般の事情を考慮し、病者の今後の療養、生活等についてできるかぎりの具体的方途を講じ、ある程度において、前途に、その方途の見込のついた上でなければ、ただちに婚姻関係を廃絶することは不相当と認めて、離婚の請求は許さない法意であると解すべきである。」

2.最判昭和45年11月24日(民集24−12−1943〔百選12〕)

夫が、精神病の妻の療養費を誠実に支払っている等の事情を認定し、離婚の請求を許すべきではないとの離婚障害事由は不存在であるとして、離婚を、認めた原審を支持しました。

要旨

「妻が強度の精神病にかかり回復の見込みがない場合において、妻の実家が夫の支出をあてにしなければ療養費に事欠くような資産状態ではなく、他方、夫は、妻のため十分な療養費を支出できる程に生活に余裕がないにもかかわらず、過去の療養費については、妻の後見人である父との間で分割支払の示談をしてこれに従つて全部支払を完了し、将来の療養費についても可能な範囲の支払をなす意思のあることを裁判所の試みた和解において表明し、夫婦間の子をその出生当時から引き続き養育している等判示事情のあるときは、民法七七〇条二項により離婚の請求を棄却すべき場合にはあたらない」

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離婚(11)・・・離婚原因その2

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Q11.裁判上の離婚原因である、悪意の遺棄・3年以上の生死不明とは何ですか?

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A11.

一.悪意の遺棄

1.「配偶者から悪意で遺棄されたとき」には、訴訟で離婚を求める事ができます。

2.「遺棄」とは、前述した同居・協力義務を履行しない事であり、経済的な困窮に陥れることが必要なわけではありません。

3.「悪意」とは、財産法でいう「知っていること」とは違い、倫理的な意味で言う「故意」と同じ意味です。

4.最判昭和39年9月17日(民集18−7−1461)

・もっぱら、妻のほうに責任のある事情から夫婦が別居し、夫が妻に生活費を渡さなかったのが「悪意の遺棄」に当たるのかが争われた事件です。

・最高裁は、婚姻破綻に主として原因のある者からは相手方に対して扶助請求権を主張し得ないとして、「悪意の遺棄」に該当しないとしました。(11月10日付け記事前述Q8を参照)

・「しかしながら、前記認定の下においては、上告人が被上告人との婚姻関係の破綻について主たる責を負うべきであり、被上告人よりの扶助を受けざるに至つたのも、上告人自らが招いたものと認むべき以上、上告人はもはや被上告人に対して扶助請求権を主張し得ざるに至つたものというべく、従つて、被上告人が上告人を扶助しないことは、悪意の遺棄に該当しないものと為すべきである。」

二.3年以上の生死不明

1.「配偶者の生死が3年以上明らかでないとき」は訴訟で離婚を請求できます。

2.配偶者の生死不明は江戸時代から離婚の原因とされていました。典型的な破綻原因といえます。

3.この事由があれば、民法770条第5号の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」とは別に、離婚原因とされます。

4.失踪宣告(こちらは7年間の生死不明)がなされると、死亡したものとみなされ、婚姻は解消しますが、こちらの場合は、離婚と違い相続が開始します。

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Q10.同性愛は不貞行為といえるでしょうか?

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A10.

一.同性愛

1.同性愛は不貞行為といえるでしょうか。それが、争われるような事案はプライバシーにかかわることなので、訴訟にはなりにくく、最高裁の判例は有りません。

2.下級審での判例で次のようなものがあります。

二.

.〈事例〉

結婚後、数ヶ月で夫が同性愛に陥り、妻に全く興味を示さなくなった。

そして、その後、特定の男性に執拗に付きまとうようになった。

そこで、「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるということで、妻から離婚の請求がなされた。

2.名古屋地判昭和47年2月29日(判時670−77)

妻からの離婚請求を認めました。

3.この事例は、「婚姻を継続しがたい重大な事由」で、離婚請求をした為に、裁判所もそれを認容しましたが、「不貞行為」を理由に請求した場合は、どう判断するかは、明らかになっていません。

4.この問題は、同性愛を異性との不貞行為に匹敵する有責行為と考える社会意識があるかどうかにかかっています。

三.離婚原因と訴訟物

1.夫が「婚姻を継続しがたい重大な事由」があると離婚請求をしたのに対し、妻が夫の「不貞行為」を理由に反訴を提起しました。

2.裁判所は、夫の請求は有責配偶者からの請求であり、判例の挙げる要件を満たさないとして棄却し、他方で、妻からの反訴を認容するという事があります。

3.お互いに離婚請求をしているのですが、その理由はどこにあるのでしょうか。

4.それは、どの理由で認められるかで、慰謝料の額が違ってくるからで、反訴を提起する価値があるといえます。

5.民法では、770条で5つの離婚原因を挙げていますが、4号を理由とする離婚請求に対して、裁判所は5号を理由に離婚判決をする事はできません。

6.又、1号で敗訴してから、5号を理由に別訴を提起することは、人事訴訟法が禁止しています。

7.つまり、離婚訴訟は一発勝負なので、離婚原因ごとに何度も争う事ができるわけではありません。

8.そこで、夫の請求に対して妻が違う離婚原因で反訴を提起するということが起きることになります。

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櫻井法務行政書士オフィスでは、離婚に伴うさまざまな問題に皆様と一緒に取り組んでいます。

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離婚Q&A(離婚協議書 熟年離婚 慰謝料 養育費 親権 財産分与 婚姻費用分担 内縁等)

沢山の友人・知人に祝福されながら盛大な結婚式を挙げたのが、ついこの間のように思えるのに、いつしか夫婦の間には秋風が吹いている。

結婚も人生におけるひとつの選択肢であるとすれば、離婚もまたひとつの選択肢に過ぎません。

しかしながら、結婚と違い、離婚の場合は、結婚当時には、考えも及ばなかったお子さんの親権の問題、養育費の問題、財産分与の問題、慰謝料の問題、離婚後の生活費の問題等々、数え上げればきりがないほど多くの問題が潜んでいます。

結婚は考えれば考えるほど心が弾んだのに、離婚は真剣に考えれば考えるほど心が沈みこみます。

また、結婚は多くの友人たちに気軽に相談できたのに、離婚は一人で思い悩む事も多いと思います。

そんな時、親身になってどうすべきかを一緒になって考えてくれる第三者の存在があれば心強いと思います。

思い悩んだ時、遠慮なくご相談下さい。

下記のQ&Aは随時更新・追加していきます。


お調べになりたい項目をクリックして下さい。

Q1.離婚は何時ごろから認められるようになったのですか?

Q2. ふんだりけったり?・・・有責配偶者からの離婚請求

Q3.有責配偶者からの離婚請求でも認められる事がありますか?

Q4.協議離婚について法律の規定はどうなっていますか?

Q5.離婚意思がないのに出された離婚届も有効ですか?

Q6.離婚の意思は届出の時点で必要でしょうか?

Q7.離婚の協議が調わない場合はどうすればいいですか?

Q8.裁判離婚はどのような場合に行なわれるのですか?

Q9.裁判離婚の離婚原因にはどのようなものが有りますか?

Q10.同性愛は不貞行為といえるでしょうか

Q11.裁判上の離婚原因である、悪意の遺棄・3年以上の生死不明とは何ですか?

Q12.相手が回復の見込みのない強度の精神病にかかると離婚できますか?

Q13.その他婚姻を継続しがたい重大な事由とは何ですか?

Q14.DV(ドメスティック・バイオレンス)防止法とは何ですか?

Q15.DV(ドメスティック・バイオレンス)の実態は?

Q16.財産分与請求権とは何ですか?

Q17. 財産分与額はどのように決定されるのですか?

Q18.財産分与についてのその他の問題点について

Q19.離婚に際して親権者・監護者はどうやって決まるのですか?

Q20.面接交渉権とは何ですか?

Q21.監護費用(養育費)はどのように決定されるのですか?

Q22.離婚後の氏はどうなりますか?

Q23.内縁とは何ですか?

Q24.現代の内縁関係の特徴は何ですか?

Q25.内縁が解消になったら財産分与請求をする事ができますか?

Q26.内縁配偶者の居住権についてどのような保護が与えられていますか?

Q27.遺族給付・死亡退職金とは何ですか?

Q28.重婚的内縁とは何ですか?

Q29.まだ別れていないのに夫が別の女性と重婚的内縁関係に入った場合、婚姻費用の分担を請求できますか?

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Q1.離婚は何時ごろから認められるようになったのですか?

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A1.

一.欧米の離婚法

1.古代ローマでは、離婚は自由であり、ゲルマンでは追い出し(一方的)離婚が認められていたといいます。

2.しかし、その後キリスト教の影響から、ヨーロッパでは離婚を認めないという伝統が長く続きました。

3.近世になって、離婚は少しずつ認められ、啓蒙主義の時代には反協会主義の流れのなかで、離婚の自由も説かれ始めました。

4.しかし、法制度としての離婚は、当初は配偶者の一方に有責行為がある場合に限定していました。

5.今世紀になってはじめて、婚姻関係の破綻を理由に離婚を認めるようになりました。

6.1970年代前後から、アメリカやヨーロッパで次々と離婚法の改正が行われ、離婚原因の拡大が認められました。

7.ただし、協議離婚にも何らかの形で裁判所が関与するという点で、当事者の合意のみによる離婚を認める日本法と異なっています。

8.歴史的経緯からして、西洋には離婚に対する制限的な思想が残っています。

二.日本の離婚法

1.日本の離婚法の特色は、古来から離婚に対する宗教的な拘束が皆無であった事にあります。

2.そして、ヨーロッパとは反対に、離婚が極めて容易に認められるという伝統がありました。

3.ただ、夫からの離婚が容易なだけで、妻からの離婚は認められていませんでした。

4.江戸時代の武家法では、両家双方の「熟談」を示す文書を要求しましたので、夫からも一方的な離婚は認められていませんでした。

5.しかし、庶民法におけるいわゆる「三行半(みくだりはん)」は、有名です。

三.三行半(みくだりはん)

離別状之事

一 此度(このたび)我等(われら)勝手(かって)につき、其方こと離縁

致し候(そうろう)。然(しかる)る上は向後(きょうこう)何方へ縁組候

とも、此方より決て差構(さしかまい)これなく候。

為(ごじつ)後日(のため),仍(よつ)て件如(くだんのごとし)。

卯正月
生子村
亀吉(爪印)
寺久村
もととの

四.
1.このように、離縁状の本文を「三行半(さんぎょうはん)」で書いた為「三行半(みくだりはん)」と呼ばれるようになりました。

2.もっとも、「三行半」と呼ばれる離縁状は、確かに夫から一方的に妻を離縁するという表現を取っていましたが、現実には夫が自由に妻を追い出せた訳ではありませんでした。

3.江戸時代においても、武士も庶民も、離婚は通常、夫婦双方の親類の間で「熟談」がなされ、協議の上で離縁状の交付がなされていました。

4.したがって、伝統的な日本の離婚法は、実際上は協議離婚が原則であったといえます。

5.しかし、これは、事実上の問題であり、制度的には、夫が失踪した場合を除き、妻から離婚を要求する事はできず、縁切寺に逃げ込むしか方法がありませんでした。

6.縁切寺としては、鎌倉の東慶寺が有名です。

7.そこで、この不都合を解決するために、明治6年に太政官布告162号によって、はじめて離婚を裁判所に請求する権利が妻に与えられました。

8.離婚事由は「已むを得ざるの事故」という一般的な要件のみが挙げられています。

9.同年、夫婦双方からの離婚訴訟に関する手続きが定められました。

10.このようにして、後の民法の離婚法、つまり協議離婚と裁判離婚の二本建てで構成される法構造の原型が誕生しました。


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Q3.有責配偶者からの離婚請求でも認められる事がありますか?

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A3.

一.有責配偶者からの離婚請求

たしかに、有責配偶者(離婚の原因を自ら作った者)からの離婚請求は、昨日の判例のように理不尽な理由に基づくものも多いとは言えます。

しかしながら、夫婦関係が完全に破綻しているにも拘らず、相手方が、意地で、あるいは復讐のために、絶対に離婚に応じない場合に、最早、有責配偶者には離婚への道は残されていないのでしょうか。

形式的な婚姻関係の維持よりも、新たなる実質的な社会生活への第一歩を踏み出すべき道筋をつけるのも1つの考え方であるといえます。

二.〈事例〉

結婚後12年たって、夫Aの女性関係で夫婦が不仲となり、Aと妻Bは別居した。

まもなく、AはBに離婚を請求する訴訟を起こしたが、有責配偶者からの請求ということで敗訴した。

その後30年たって、Aは再び離婚の調停を申し立てた。

これが不調となり離婚訴訟を提起した。

本訴提起までの別居期間は36年間にも及ぶ。

その間、別居の当初に、生活費を保証する趣旨でAからBに建物の処分権を与えていた。

その建物を処分して、生活費に充てた以外には、Aから生活費の交付を受けるなどの交渉は一切なかった。

離婚請求は、認められるだろうか?

三.〈判例〉昭和62年9月2日民集41−6−1423〔百選13〕

1.原審

それまでの判例に従って、有責配偶者からの離婚請求であることを理由に請求を棄却。

2.最高裁大法廷判決

これまでの判例を変更し、有責者からの離婚請求も認められる場合があることを肯定しました。

その要件として

「夫婦の別居が両当事者の年齢、および同居期間との対比において相当の機関に及び、その間に未成熟の子が存在しない場合には、相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状態に置かれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情の認められない限り」有責配偶者からの請求であるとの一事をもって、離婚請求が許されないとする事はできない、と判断しました。


四.学説

1.積極的破綻主義反対説(理由)

(ア)破綻に責任のない妻が離婚によって経済的に不利な立場におかれるのは不当。

(イ)勝手に浮気をした夫が身勝手に妻を追い出す「追い出し離婚」を認める事になる。

(ウ)有責者からの離婚請求を認める事は離婚秩序の破壊・婚姻倫理の無視に連なる。

2.積極的破綻主義からの反論(反論)

(ア)離婚後の妻の経済的地位に十分な配慮をして離婚を認めるようにすれば問題とならない。
それに、完全に破綻して経済的にも関係が切れてしまっている夫婦の場合、離婚したほうが妻の経済的地位が悪くなるとは限らない。

(イ)積極的破綻主義をとっても、夫が愛人を作って妻を追い出し、直ちに離婚の請求をしても認められるわけではないから、「追い出し離婚」だとの批判はあたらない。
責任は、夫にあるにせよ、長期間にわたって夫婦の実質が全くなく、完全に破綻して修復不可能になっている婚姻において、なお法律上の夫婦であり続けることが妻にとっても幸福かどうかは疑問。

(ウ)消極的破綻主義のもとでは、公開法定で、有責かどうかを争う事になるが、結婚以来の様々な事実を暴露し泥仕合を演じる事はお互いを傷つけあうだけでプラスにならない。

五。その後の判例

その後、最高裁判決が相次いで現れて、離婚請求が認められる場合の別居期間が徐々に短縮されています。

今までのところ、別居期間は10年前後が目安と見られています。

結局、別居期間が長期間であるかいなかの判断も、単なる時間の長さの問題ではなく、諸般の事情との相関関係で判断されます。

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離婚(4)・・・離婚の方法その1

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Q4.協議離婚について法律の規定はどうなっていますか?

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A1.

一.日本における離婚の方法としては、大きく分けると次の3種類に分かれます。

1.協議離婚
2.調停離婚・審判離婚
3.裁判離婚

二.協議離婚

1.民法第763条

「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる」

2.離婚の合意さえ成立すれば、裁判所などの公的機関の関与を必要としないでいつでも離婚することができます。

3.世界でも類を見ないほどの離婚の自由を認めた規定です。

4.フランスでは、協議離婚の際には裁判官の前で、意思の確認がなされます。

5.ドイツでは、夫婦が離婚に同意している場合でも、離婚原因はあくまで破綻であり、一定期間(1年以上)の別居が破綻を認定する条件として要求されています。

6.これに対して、日本の協議離婚は、婚姻の成立と同じで、単に届出がなされるだけで成立します。

7.意思を確認する手続きも有りません。

8.数も協議離婚が圧倒的に多く、離婚全体の9割を占めており、ほとんどの離婚は、協議という形で処理されています。

二.離婚率

1.平成15年度の離婚率は人口1000人あたり、全国平均で2.25です。

2.離婚率が1番高いのが沖縄県で、2.77、逆に1番低いのが新潟県の1.66となっています。

3.総務省統計局「世界の統計2005」によると、対象国62か国中

1位 ロシア 5.30
2位 ベラルーシ 4.71
3位 アメリカ 4.19
4位 ウクライナ 3.70
5位 キューバ 3.32
6位 チェコ 3.09
7位 韓国 2.85
14位 英国 2.58
17位 ドイツ 2.37
22位 日本 2.30
27位 フランス 1.94
44位 中国 0.95
55位 イタリア 0.65
62位 グアテマラ 0.12

と、なっています。

米国と、ロシア、ベラルーシ、ウクライナといった旧ソ連諸国が世界の中でも高い離婚率となっています。

キューバ、チェコといった(旧)社会主義国もこれら諸国に次いで離婚率が高いといえます。

日本は第22位とかつてより離婚率が上昇したとはいえ世界の中ではそう高い水準ではありません。

なお、隣国の韓国は離婚率が上昇しており、世界第7位とアジアの中で最高の離婚率となっています。

中国は0.95と低いですが、近年はもっと高い数字が中国当局によって発表されているようです。

世界の中でも離婚率が低いのはラテンアメリカ諸国やイタリアなどカトリック諸国です。

三.

1.この統計から見ても、離婚率の高さは、法制度が離婚を容易に認めているかどうかとは直結する問題ではない事がわかります。

2.離婚が容易かどうかは、社会規範(宗教・道徳)全体の中で見ていく必要があり、法制度はその中のひとつのファクターに過ぎません。

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Q5.離婚意思がないのに出された離婚届も有効ですか?

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一.離婚意思

1.協議で離婚する場合、離婚の意思が必要であることは、婚姻の場合と同様ですが、本当に意思が存在するかどうかを確認する要請は婚姻の場合より大きいといえます。

2.その理由は、第1に、知らない間に、あるいは意思に反して離婚届が出されてしまうケースが少なくないからです。

3.たとえば、夫婦仲が悪くなってしまって妻と別居している夫が、別の女性と結婚したいのに、妻が離婚に応じないので、既成事実を作るために勝手に離婚届を出す事があります。

4.また、一時的に頭に血がのぼった妻が署名押印した離婚届を、その後妻の意向に反して夫が無断で出してしまう事もあります。

5.戸籍吏には、実質的審査権がないので、形式的な要件の整った離婚届であれば受理されてしまいます。

6.以前、述べた不受理申出制度は、もともと協議離婚届をめぐるトラブルを契機に導入された経緯があり、実際にも9割以上が離婚の際使われています。(近年の年間総件数は3万件余)

7.このことからも、この種の届出が少なくない事が窺われます。

8.ちなみに、不受理申出制度とは、婚姻や、離婚等の意思がないのに届出が作成された場合や、届出書に署名した後に翻意した場合などに、届出書が出されても受理しないで欲しいと本籍地の市町村長に対して申し出る事を許したものです。

9.受付時から、半年以内の一定期間、届出がなされても不受理の扱いがなされます。

10.勿論、離婚意思のない離婚届は無効なのですが、いったん受理されてしまうと、それを裁判で争うとなると、時間もお金もかかりますので、便利な制度といえます。

11.離婚意思を確認する要請の大きい第2の理由は、離婚は、特に専業主婦の女性の場合は、経済的な影響が重大ですので、本当に冷静に判断して離婚に同意しているかどうかを確認する必要があるからです。

二.立法論

1.立法論としては、離婚意思の確認に裁判所が関与すべきだという主張が有力です。

2.ただ、制度化すると、当事者にとっての手続きの煩雑さや裁判所の負担など、事実上の困難が多く、まだ、実現していません。

3.そのため、追い出し離婚が協議離婚の形をとって行なわれることを避け得ないという現実があります。

三.仮装離婚

1.離婚意思は、離婚の法的効果を全面的に享受するという意思でなければなりません。

2.既になされてしまった、離婚届は、離婚の法的効果を全面的に生ぜしめても問題がない場合は、方便としての離婚届も有効と扱ってもよい、と解釈されています。

四.判例

1.最判昭和38年11月28日(民集17−11−1469)

〈事案〉

妻を戸主とする婚姻関係にある夫婦が、夫に戸主の地位を与えるための方便として、事実上の婚姻関係を維持しつつ、協議離婚の届出を行い、その後夫を戸主とする婚姻届を改めて出した。(旧法下の事件)

要旨

妻を戸主とする入夫婚姻をした夫婦が、事実上の婚姻関係は維持しつつ、単に、夫に戸主の地位を与えるための方便として、協議離婚の届出をした場合でも、両名が真に法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいてこれをしたものであるときは、右協議離婚は無効とはいえない。

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Q6.離婚の意思は届出の時点で必要でしょうか?

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A6.

一.離婚届を作成した時点では離婚意思はあったが、その後翻意したり、意思能力を失った場合、受理された離婚届は有効でしょうか?

1.離婚の場合、その性格上、意思を最後の瞬間まで確認する要請が大きく、浮動性を考慮する必要性は婚姻よりも大きいといえます。

2.離婚の場合は、たとえ離婚届が作成されても、最後の最後まで、離婚を避ける努力は続けられるべきで、受理の瞬間まで翻意の可能性は残しておく必要性は高いといえます。

3.離婚の場合は、全離婚の1割程度が家庭裁判所を利用し、調停においては、夫婦関係の修復の努力が続けられる事もあります。

4.したがって、いったん離婚届が作成されても、調停の推移によっては翻意の可能性は充分あるといえます。

5.このような実体を考慮すると、離婚の届出は成立要件と見るべきであり、届出の瞬間の意思を要求すべきであると考えられています。

6.その上で、翻意とか意思能力の喪失とか死亡の場合は、婚姻の時と同じように、例外的に処理すべきである、というのが有力な学説です。

7.ちなみに、婚姻の場合は、最高裁は、「届出受理以前に翻意するなど婚姻の意思を失う特段の事情」があれば、婚姻の成立は妨げられる、と判断しています。
(最判昭和44年4月3日民集23−4−709)

二.離婚意思のない無効な離婚届がなされたが、その後これを容認する意思を持った場合は、どのように扱うべきでしょうか。

1.離婚については、遡及的追認は、安易に認めるべきではないと考えられています。

2.なぜなら、追認の遡及効により、財産分与の請求を家庭裁判所に行なう権利を失う事にもなりかねないからです(財産分与請求権は離婚後2年以内に制限されています)。

3.又、離婚の際には、子の監護に関する取り決めが必要ですが、これをしていない過去の時点に離婚の効果を訴求させる事は適当ではないと考えられます。

4.婚姻の場合は、届出のなされている事を知りつつ、事実上夫婦生活を続けることによって追認がなされることがあります。

5.しかしながら、離婚の場合、別居の既成事実を積み重ねる事で無効な離婚届に効力が与えられてしまうのは、何としても避けるべきでしょう。

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離婚(7)・・・調停離婚・審判離婚

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Q7.離婚の協議が調わない場合はどうすればいいですか?

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A7.

一.調停離婚

1.協議で離婚が調わない場合、直ちに裁判にいくわけではありません。

2.離婚訴訟の場合は、人事訴訟法が適用されますが、調停前置主義といって、訴訟提起前にまず、調停にかけられます。

3.したがって、調停で離婚が成立する場合もあり、これを調停離婚といいます。

4.調停離婚の場合は、単なる合意の斡旋にとどまらず、まず離婚を回避すべく当事者を説得するという役割が期待されています。

5.破綻主義の採用は、可能な限り破綻を回避しようとする努力がなされる事が前提に有ります。

二.審判離婚

1.調停の結果、離婚を認めるのが適当だと判断される場合があります。

2.夫婦間について離婚に関しては異存はないが,財産分与や子の親権をめぐって争いがあった場合などで調停が成立しない場合や、嫌がらせで調停期日に出頭しないような場合には、調停を不成立としてしまわずに。裁判所が職権で、離婚を認める審判をすることができます。

3.このような離婚を、審判離婚といいます。

4.この審判に当事者から異議がなければ確定判決と同じ効力が生じます。

5.しかし、2週間以内に異議が申し立てられると、理由を問わずに審判は効力を失います。そのため、実務上はほとんど利用されていません。

6.なお、従来は、和解調書による離婚届につき、戸籍上の取り扱いに変遷があったこともあって、離婚訴訟において和解離婚できるかという問題がありましたが、人事訴訟法において和解離婚もみとめられるようになりました。


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離婚(8)・・・裁判離婚

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Q8.裁判離婚はどのような場合に行なわれるのですか?

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A8.

一.裁判離婚の特色

1.裁判所の関与する離婚には、前回の調停離婚、審判離婚のほかに、判決による離婚があります。

2.普通、裁判離婚というときは、判決による離婚のことを言います。しかし、日本では、協議離婚が裁判所の関与なしに可能なので、裁判所が関与する離婚は離婚全体に占める割合の一割にも満たない数です。

3.裁判離婚が行なわれるのは、

(1)相手が離婚に同意しない場合
(2)離婚には同意するが、財産分与や子の監護の問題で意見が食い違う場合
(3)離婚には同意するが相手の主張する離婚原因には承服できない場合
などがあります。

4.

1.(3)は、何故争う必要があるのか不思議に思いますが、現実には稀ではありません。

2.その理由は、いずれの理由による離婚であるかによって慰謝料の額に差が出るからだと思われます。

二.判例

1.〈事例〉

妻は、夫の態度は到底我慢できないから「離婚を継続しがたい重大な事由」にあたると主張(「悪意の遺棄」も主張)した。
夫は、妻の態度こそ「婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたると主張して離婚を請求した。

裁判では、妻からの請求は棄却され、夫からの請求は認容されて、結局離婚が成立しました。

2.最判昭和39年9月17日(民集18−7−1461)

要旨

妻が婚姻関係の破綻について主たる責任を負い、夫からの扶助を受けないようになったのもみずからの原因によるなど原判決認定の事情(原判決理由参照)のもとにおいては、夫が妻と同居を拒み、これを扶助しないとしても、民法第七七〇条第一項第二号にいう悪意の遺棄に当らないというべきである

主 文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人大池竜夫の上告理由について。

原審の認定したところによれば、上告人は被上告人の意思に反して上告人の兄Aらを同居させ、その同居後においてAと親密の度を加えて、夫たる被上告人をないがしろにし、かつ右Aなどのため、ひそかに被上告人の財産より多額の支出をしたため、これらが根本的原因となつて被上告人は終に上告人に対し同居を拒み、扶助義務をも履行せざるに至つたというのであり、右認定は挙示の証拠によつて肯認しうる。

所倫は、およそ夫婦の一方が他方に対し同居を拒む正当の事由がある場合においてもこれによつて夫婦間に扶助の義務は消滅することなく、依然存続するものであり、従つてこれを怠るときは悪意の遺棄にあたるとの見解に立つて、被上告人の行為は上告人を悪意にて遺棄したものであると主張するのである。

しかしながら、前記認定の下においては、上告人が被上告人との婚姻関係の破綻について主たる責を負うべきであり、被上告人よりの扶助を受けざるに至つたのも、上告人自らが招いたものと認むべき以上、上告人はもはや被上告人に対して扶助請求権を主張し得ざるに至つたものというべく、従つて、被上告人が上告人を扶助しないことは、悪意の遺棄に該当しないものと為すべきである。

されば原判決には所論の違法はなく、所論は畢竟独自の見解に立つて原判決を非難するに帰し、採用し得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 松 田 二 郎
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 長 部 謹 吾


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