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婚姻(11)・・・婚姻の成立要件

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Q11.はじめから離婚するつもりで婚姻届を出しても有効ですか?

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A11.実質的要件

1.〈事例〉

A女は、職場の上司B宅に下宿していたが、Bの息子である大学生Cと結婚を誓い合う関係になった。

しかし、Cの両親の反対で結婚できないまま、Aは3度の妊娠中絶をした。

Cが大学を卒業して就職した後に、ACは同棲するようになり、Aは4度目の妊娠でD女を出産した。

ところが、その後CはE女と結婚する事になった。

ACの話し合いの結果、せめて子供は嫡出子としての身分を与えたいと言うAの強い希望から、CはいったんAとの婚姻届を出してDを認知し、その後に離婚の手続きを取る事にして、CはAとの婚姻届を出す一方、Eと挙式をして事実上の夫婦生活に入った。

ところが、Aが離婚の手続きに応じないので、Cは婚姻の意思はなかったとしてAとの婚姻の無効を主張した。

認められるだろうか。

2.仮装身分行為

上記の事例は、生まれた子供に嫡出子としての地位を与えるという目的だけのために、直ちに離婚するという条件で婚姻届を出したというものです。

このような婚姻届を仮装身分行為と呼ぶ事があります。

3.〈判例〉

最判昭和44年10月31日(民集23−10−1894〔百選1〕)

・本件婚姻届は「便法」に過ぎず、Cには、「夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思がないから、AC間の婚姻は効力を生じない」としました。

4.〈考え方〉

・この判例のような考え方を実質的意思説と呼びます。

この考え方は、婚姻意思とは社会通念上夫婦と認められる関係を形成しようとする意思だと考えます。

つまり「婚姻」とは何かは、その社会の風俗・慣習によって決まるものであり、婚姻意思とは、そのようなものとしての婚姻をしようとする意思だと考えます。

このような意思が届出と言う形式で表示される事により、有効な婚姻が成立するという考え方です。

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